山上徹也容疑者の真実。『統一教会』と自民党の闇。

『統一教会』とは？

『統一教会』の現在の名称と設立者

統一教会とは、1954年に韓国で創設され、日本では1959年から伝道が開始された。

教祖の文鮮明（ムン・ソンミョン）は1920年に現在の北朝鮮、平安北道定州郡に生まれ、16歳でイエスから啓示を受けたという。尚、文鮮明は2012年に92歳で逝去している。

2022年現在の『統一教会』の総裁は文鮮明（写真左）の妻である韓鶴子（写真右）（ハン・ハクチャ：2022年現在79歳）が務めている。

韓鶴子は17歳で当時40歳であった文鮮明と結婚し14人の子をもうけている。

『統一教会』の正式名称は「世界基督統一神霊協会」であるが、現在は「世界平和統一家庭連合）と名称変更しているが、未だ『統一教会』という名が現在でも浸透しているため、本記事では以後も『統一教会』として扱う。

「統一教会系列の団体である『国際勝共連合』の若者たちが、団体総裁に対して披露した踊りがシュールすぎる件をまとめろ」というDMを頂いていますが、地味にクセになって危険なので取り上げません。pic.twitter.com/3bLHUcPrNc

— 滝沢ガレソ⭐ (@takigare3) July 13, 2022

この動画は『統一教会』の関係団体の様子である。

信者たちが総裁の前で、一風奇妙なダンスを踊っている様子が見て取れる。

『統一教会』は朝鮮半島のキリスト教の道場から発生し、宗教分類的にはキリスト教の新宗教とされている。

統一教会の信者数

『統一教会』は日本国内だけでも284か所あり、信者数は60万人にものぼると報道されている。

『統一教会』は信者に「不当に高額な物を交わせる霊感商法」と行っており、2009年には教団関連の印鑑販売会社社長らが逮捕・有罪判決を受けている。

今回の安倍晋三元首相の事件を受けて、教団は2022年7月に記者会見を開いているが、『統一教会』日本支部の田中富広会長は、過去には問題があったことを認め、その後、コンプライアンスを徹底し、「2009年以降は、トラブルはない」と述べている。

過去、献金に関してトラブルがあったということは、報道関係者の皆様方も周知の事実かと思います。当法人も、大きく献金に対する姿勢も含め変わってきた。2009年以降の案件で、そのようなトラブルはありません

田中富広会長　https://news.yahoo.co.jp/articles/06c4a39658117b24a5e9a773cab35b3090868a53

霊感商法の誕生

文鮮明は、先祖の因縁や霊障を取り除く、あるいは開運のためといって、1980年代に韓国から朝鮮人参茶、高麗大理石壺等を輸入して販売した。

このやり方が霊感商法として、日本でも1980年代後半から社会問題となった。

その後、1987年に全国霊感商法対策弁護士連絡会が結成され、これまで商品の返還交渉や損害賠償請求の提訴が行われてきた。

全国霊感商法対策弁護士連絡会の調査によれば、全国の消費者センターや弁護士会に寄せられた2007年までの累積被害総額は1024億4720万425円に達するとも言われている。

このような悪質な宣教資金調達が明るみなることにより悪評が広まったが、この頃から『統一教会』は資金調達の方法を変えたのである。

それが、とりあえず、正体を隠して市民に近づき、印鑑や壺の販売方法で培った手相・姓名判断、家系図鑑定を入り口にして信者を勧誘する独特な布教方法を採用するに至ったのである。

『統一教会』への献金

先述したように『統一教会』は不当に高額な物を買わせる霊感商法を行っているようだが、当該教団の「聖本」なるものがなんと一冊あたり三千万円で信者は購入させられるのだとか。

しかも、一人一冊ではなく三冊～五冊など、個々人の資産額に応じて購入させる冊数が変わると渡邊弁護士は語る。

全国弁連「政治家の皆さん、家庭連合（旧統一教会）からの支援を受けないでください」https://t.co/VW0g2quZ3V

山口広弁護士「山上徹也容疑者の母親は2002年に自己破産している」「借金させても献金させてる」「昨日の会見は許されない」
渡辺博弁護士「聖本1冊を3000万円で買わせるなどの報告も」 pic.twitter.com/HB0DnqRnop

— ニコニコニュース (@nico_nico_news) July 12, 2022

『統一教会』の教え

『統一教会』の教義は教典「原理講論」に加えて、教祖がこれまでの説教で語った膨大な「御言葉」、及び聖書の参照から構成される。

尚、その柱となるのは以下の三点である。

また、創世記においては以下のように語られている。

エバが善悪を知る木の実を蛇にそそのかされて食べ、その実をアダムにも食べさせると目が開き、二人は裸であることに気付いた。神は、取って食べるなという神の戒めを破ったので二人を楽園から追放したという、あの箇所である。文鮮明は、蛇とは後にサタンとなる堕天使にして元天使長のルシファー（統一教会ではルーシェルという）であり、人類始祖のエバがそそのかされて食べた禁断の果実とは、ルシファーとの禁断の愛であったと断じる。神様はアダムが一人でいては寂しかろうと、アダムのあばら骨からエバを作ってくれたのであるから、エバはアダムの伴侶である。しかるに、エバはルシファーと不倫をおかし、次いでアダムとも慌てて性関係を持つなど堕落した。そして、サタンからエバ、エバからアダム、人類の始祖から子孫たる全人類に神に背いた悪の血統が相続された。人間が罪を犯すのはサタンの血をひく末裔（まつえい）のゆえとされる。

デイリー新潮　https://news.yahoo.co.jp/articles/102cb5ddffa1c1e61b08f83ffb442fe2b9711d4b?page=3

もちろん、このような堕落の真相やそれが原罪だといった説明は、聖書に全く書かれていない。

しかし、『統一教会』が日本人から受けた献金を韓鶴子「お戻し」するという原理は、日本がエバであり、韓国がアダムであるとされ、エバ国である日本の支部が資金調達をし、アダム国である韓国の本部に捧げるということなのである。

合同結婚式

『統一教会』では、恋愛結婚ではなく「合同結婚式」という形式をとる。

記事によると、

「祝福」とも呼ばれ、文鮮明が統一教会員同士をその場で指名して、あるいは写真を見てマッチングする。信徒はどんな相手であっても再臨主が選んでくれた最高の伴侶として結婚する。このような家庭から「無原罪の子」が生まれるとされる。文鮮明夫妻を真の親とする信者の家庭によって神の王国は建設され、地上天国が実現されるというのである。

デイリー新潮　https://news.yahoo.co.jp/articles/102cb5ddffa1c1e61b08f83ffb442fe2b9711d4b?page=4

尚、教団によると1960年から現在まで37回の合同結婚式なるものが行われ、夫婦となったものは30億組を超えるという。

日本の著名人でいえば、桜田淳子（女優）・山﨑浩子（五輪新体操選手）・徳田敦子（バドミントン選手）などがいる。